大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

福岡高等裁判所 昭和27年(う)16号・昭27年(う)17号 判決

原審第三回公判調書の冒頭には第二回公判調書に記載したと同一の裁判官出席の上開廷した旨の記載があり、第二回公判調書によれば右に所謂同一の裁判官とは裁判官竹田博吉であること明であるに拘らず右第三回公判調書の末尾には竹田裁判官の署名押印なく、却つて裁判官内田義隆が署名押印していること所論の通りである。然して、刑事訴訟法第五十二条によれば公判期日における訴訟手続で公判調書に記載されたものは公判調書のみによつてこれを証明すべきであるから本件の場合結局執れの裁判官が同公判期日における訴訟手続をしたのか判別し難く結局同公判期日における訴訟手続は全部無効であると云うの外ない。況んや同公判期日において証拠決定をし該決定に基きその後の公判において尋問を受けた証人徳富清市の証言は証拠として原判決に採用されているのであるから右の手続違背は判決に影響を及ぼすこと明である。

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!